昨年祖母が亡くなった際の出来事である。通夜にはじまり葬式、火葬、納骨と一通りの儀式に立ち会った。粛々と事務的に行われていく様に見えた私には本当に祖母がこの世から居なくなったのか不思議でならかった。私はいわゆる、おばあちゃん子であり小さい時分にとても甘やかして貰った記憶がある。しかし片親だった私にとっておばあちゃんとは親の様な存在でもあり、時には叱咤を受け、励まされ、勉強を手伝ってもらい、学校の行事にも欠かさず参加してくれたのである。
代々先祖を供養している墓が横浜の霊園にある。公園と一体となった墓地であり、私の先祖が眠る墓は見晴らしの良いところに立っている。祖母の父親が生前から探し、場所が気に入って建てた墓だそうだ。たしかに景観が素晴らしいの一言につきる。高台になっており遠方には海が見え、そよ風も気持が良く夏場でも涼しいのである。横浜の霊園に先祖の墓があることは知っていたが、私は今まで墓参りはしたことがなかった。不幸者である。
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納骨と供養も終わり帰り支度をしている最中、ふと私はお墓に語りかけていたのである。今でこそ信じられない話だが、そこには見紛う事なく当時のおばあちゃんが立っており何気ない会話をしていたのである。その後家族にも喋っていたというのである。残念ながら今となっては会話の前後の記憶がすっかり消えてしまい真相は定かではないが、祖母は横浜の霊園で眠っている。墓参りには行かない主義の私も、それからというもの度々おばあちゃんに会いに行くのである。